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海亀の甲羅の輪郭が出来上がってきました。屋根と外壁は海亀カラーのコロニアル(そんな色ないか?)、輪郭の軒先は緑青銅板で構成しています。おもしろいのは、この緑青銅板、ただの銅板とは違い脱皮をします、正確にいうと銅の粒子を包みこんでいる塗料が長い年月を経て少しずつ剥がれ、内部に発生した本物の緑青に切り替わる、といった特殊な銅板です。 スタンディングシームジョイントといって、ハゼ折りした部分をつぶさないで、リブ状の陰影を強調したデザインです。このリブを更に工夫を加え、10ミリ角のリブ状にしたデザインで外壁などを仕上げることもありますが、ここでは既存の親亀の模様に合わせました。ところが、ここで困ったことがおきました、標準色の銅板の色がこんなにも鮮やかグリーン、一色だけに限定されてしまいました。 18年前の親亀の時に採用した色が特注色扱いとなり300㎡以上でないと生産できなくなってしまったのです。 親亀の模様は18年を経て緑青銅板が、美しく時を刻んだ風合いを見せてくれています。メーカーの開発コンセプト通りに色が変化してきたことが実証された建物です。現在販売されている緑青銅板を片っ端から調べつくしましたが、どれをとってもギトギトした鮮やかな色合いばかり、どうしてこの程度の自然な風合いが出せないのか!・・・・メーカーの商品開発のセンスを疑ってしまいます。不満をいっていても問題は解決しません、とにかくメーカーに特注色で対応してもらえるように交渉するしかありません。生産している会社は某大手鉄鋼メーカー、一筋縄ではいきません。新規生産ロットとして工場を動かすには、あまりに高額な費用が掛かってしまう為、住宅程度の小口では全く受け付けてくれません。 いくら18年前とはいえ増築部分が別の色の銅板になってしまう、ということだけは何がなんでも避けたい!・・・せめて特殊銅粉配合塗料だけでも譲ってほしい!!・・・と粘りに粘ってようやく承諾してもらいました。 ペンキやさんに試し塗りをしてもらい現場で再確認です、足場のあるうちに全ての銅板を塗装してもらいました。 本物の銅の粉体を使っている特殊な塗料なので雨が降ると白い灰汁が出てきます。何回か雨にあたり、乾燥を繰り返すうちにだんだん良い色合いになってきました、今後の色の変化が楽しみです。 5年か10年経つと親亀の甲羅のように美しく自然な風合いに変貌していくことでしょう、玄関前に植えられている、みごとなオリーブも青み掛かったグリーンで、とても良い雰囲気です。 ←コロロンをクリックしてください 人気blogランキングへのポイントアップに応援をお願いします。
by design-kensyo
| 2008-04-20 11:22
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